韓国ドラマ「天気が良ければ訪ねて行きます」(原題:날씨가 좋으면 찾아가겠어요)を観ました。
ソ・ガンジュン×パク・ミニョン
ソウルの都会生活に疲れた女性が田舎に移り住み、書店を営む同級生と再会し繰り広げられる切なく温かいヒーリングドラマです。
Contents
天気が良ければ訪ねて行きます 作品情報
製作国:韓国(JTBC)
ジャンル:ラブロマンス、ヒューマン
原作:イ・ドウ
脚本:ハン・ガラム
演出:ハン・ジスン
話数:全16話
原作はイ・ドウの同名小説。
今これ、すごく読みたいです!
天気が良ければ訪ねて行きます キャスト
- モク・ヘウォン役(パク・ミニョン)
- イム・ウンソプ役(ソ・ガンジュン)
- シム・ニョンジュ役(チン・ヒギョン)ヘウォンの母
- シム・ミョンヨ役(ムン・ジョンヒ)ヘウォンの叔母
- イ・ジャンウ役(イ・ジェウク)高校同級生
- キム・ボヨン役(イム・セミ)高校同級生
- イム・フィ役(キム・ファンヒ)ウンソプの妹
- ユン・ヨジョン役(ナム・ギエ)ウンソプの母
- イム・ジョンビル役(カン・シニル)ウンソプの父
天気が良ければ訪ねて行きます あらすじ・予告
あらすじ
ソウルでチェロ講師として働いていたヘウォン(パク・ミニョン)。しかし都会での生活に疲れ仕事を辞めて故郷の田舎に帰り、叔母の経営するペンションでしばらく暮らす事にする。そのペンションから見える近所の古い家がいつの間にか「グッドナイト書店」という本屋になっていて、その店主は高校の同級生ウンソプ(ソ・ガンジュン)が営んでいる事を知る。ヘウォンが田舎に戻ってきた事を知り、密かに喜ぶウンソプ。ヘウォンは彼にとって初恋の相手だった。
感想(ネタバレなし)
1話からドハマリしました!
冬の田舎が舞台で、時間がゆっくり流れる雰囲気、書店の落ち着いた空間、読書会の温かな関係、詩的な言葉の数々、全てが癒されます。ちなみにスマホを使わないのもいい。
そして何より心に響くものがある。
私の中で一番心打たれた韓国ドラマは「サイコだけど大丈夫」ですが、全く雰囲気やストーリー内容は違うものの、繊細なヒーリングドラマという点ではこのドラマはとても似ているように感じました。
言葉に出せない気持ち。言葉にせずとも伝わる気持ち。
そんな繊細な心がヒシヒシと伝わってきて、1話ごとに丁寧に見たくなる…そんなドラマ。
とにかく良質ドラマです!!!
さらに各話全てのエンディングで、ウンソプが書く秘密のブログの内容が語られるのですが、これがまた凄く良いのです。純粋で温かくて、無口なウンソプの心の声が溢れていて、微笑ましく癒されます。
チェロ講師 ヘウォン
ソウルでチェロ講師をしていたヘウォン。都会生活に疲れ田舎に戻り近所のグッドナイト書店でバイトを始める。18歳の時に母親がある事件で収監され、高校生活は噂に苦しんだトラウマがある。
ヘウォンを演じるのはパク・ミニョン。
私はパク・ミニョンもソ・ガンジュンも好きなので、このドラマが楽しみだったのですが、気になっていたのがその年齢差。実年齢では7歳差ですが、このドラマでは同級生を演じていますからね~。さらに高校生時代も本人が演じているという…大丈夫か?とやや不安だったのですが。
実際見てみると、高校生役を全く違和感なく演じているのが驚きです。
ガンジュンくんはまだ分かるけど、ミニョンさんなんて30代なのに制服が似合うってどういう事⁉と本当にビックリ。いや、大人と言えば大人に見えるのですが、ドラマの中では本当に違和感なく馴染んでいました。
むしろ大人シーンの方が、見る角度や髪型によって年齢を感じる瞬間もありましたが(^^;)
高校生時代のストーリーもかなり見応えがある内容なのですが、高校生子役を使う事なく本人が演じてくれたおかげで、より一層感情移入する事が出来ました。
パク・ミニョンは「キム秘書はいったいなぜ?」や「彼女の私生活」のような明るいラブコメが似合うと思っていましたが、私はこのヘウォン役の尖った演技が凄く良かったです。特に高校生時代の孤独な表情がいい。
グッドナイト書店店主 ウンソプ
老夫婦から古家を借りてグッドナイト書店を営む。物静かで穏やかな性格。山に詳しく遭難者が出ると住民達から捜索を頼まれる。
あ~!ソ・ガンジュン!!
メッチャ良かったよー!!!!
このウンソプ役に惚れない人がいるのだろうか…。
と思う程、凄く素敵な役でした。
物静かで感情を表に出さないからこそ、見ているともっと彼の心の内が知りたくなるような、そんな魅力のウンソプ。
で、ガンジュンくんの綺麗な瞳の色が、田舎の暖かな日差しに反射して物凄く綺麗に見える瞬間があるのですがもう最高。ウンソプが無口な分、余計に目の表情に吸い込まれます。
多くを語らない役なので表情で演じるシーンが多く、穏やかな中にも影のあるウンソプ役が凄くハマっていました。
それぞれの家族関係
このドラマはラブロマンスと並行して、ヘウォンとウンソプ、それぞれの家族関係が描かれています。
それが…韓ドラで見慣れたよくある親子とは違い、どちらの親子も複雑で尚且つ切なく、私はラブロマンス以上に感情移入しました。
▲ヘウォンの母親
▲ヘウォンの叔母
このサングラス母親&サングラス叔母が凄く良いです。
単なるヘウォンの家族というだけでなく、それぞれ母にも叔母にもストーリーがあり、それが切なくて、特に叔母に関しては叔母ストーリーだけでもう一つドラマが出来そうなぐらい、しっかり見応えのある内容でした。
母親も叔母も口調がそっけなく一見ヘウォンに冷たい。でもこの不安定な関係が軽いドラマとは違い逆に気になり見入ってしまいます。
二人とも本当の姉妹のように見える流石の演技でしたが、特に叔母ミョンヨを演じるムン・ジョンヒがサングラスをほとんど外さないのにその表情を感じさせてくれる演技が素晴らしいです。
そして家族関係が複雑なのはヘウォンだけかと思いきや、それ以上に複雑だったのがウンソプ。
これがもう切なくて切なくて。でも温かくて泣けるのよ~!
▲ウンソプの妹フィ
ウンソプのどこか他人と線を引いたような雰囲気の理由が明らかになり、ウンソプの父親、母親、そして妹の真っすぐな愛情がたまらなく心に響きました。
ウンソプが自転車のサドルを持って帰ってくるシーン。妹役を演じるファンヒちゃんも凄く上手くて良かったけど、このシーンのウンソプの表情が大袈裟ではないのにリアルで泣けた。
脇役では勿体ない
主演二人や家族を演じる役者達が凄く良いのですが、さらに負けていないのがウンソプの親友、ジャンウを演じるイ・ジェウク。
「ドドソソララソ」以来、私の中でも急上昇のジェウクくんですが、このドラマでもものすごーく存在感がありました!
「ドドソソララソ」とは全く違う陽気な役でしたが、とにかく演技が上手い。
パク・ミニョンとソ・ガンジュンの年齢差どころか、イ・ジェウクはパク・ミニョンと何と12歳差!それで同級生という役!なのに下手したら一番仲間を引っ張っていく役で、ウンソプを時にはフォローするような頼れる親友役。
ヘウォンと同級生らしい会話をしていても違和感一切なし!さらに高校生役のシーンもさすが一番似合っているという…どんだけ幅広いのよ?と笑ってしまうぐらいどんな年齢の役でも似合うから不思議です。
で、またこのジャンウの恋も良くて、サイドストーリーにしておくのは勿体ないぐらい可愛いです。
そしてさらにもっと脇役なのがこのオ・ヨンウ役のキム・ヨンデ。
ヘウォン達の高校の同級生で人気者だったヨンウ。
ウンソプとは真逆のクールな役ですが、このヨンウを演じるキム・ヨンデがメチャメチャカッコ良くて、こんな脇役では勿体ない!このドラマ、いい男が揃い過ぎている!
癒される映像
冬の田舎が舞台という事と、ストーリーも穏やかに進んでいくのでしっとり癒される雰囲気が続きます。
雪の景色も素敵だし、夜はひっそりと灯る街灯が温かく感じます。
ウンソプが営む書店の雰囲気もまるでカフェのよう。読書会で住民達と集まる場所でもあり、その関係性が心地よい。
ラブロマンスも穏やか
そして徐々に近付いていく二人のラブロマンスも私は凄く好みでした。
最初はあまりに雰囲気が静かなドラマ過ぎて期待できずにいたのですが、ウンソプの日記=心の声がもれ出してから、可愛くて微笑ましくてちょっとしたシーンにキュンキュンします!この二人のラブシーンはリピしたくなるぐらい好きだったなぁ。
感想(ネタバレあり)
↓以下ネタバレあり
1話から14話までは「超絶にハマるー!」と思いながら観ました。
ラブ部分も派手さは無いのになぜか予想以上にキュンキュンさせてくれて、二人が手を繋ぐだけでも嬉しくなるようなピュアさが良かった。
特に前半はウンソプの「気持ちを知られたくない、でも気になる」というシーンが多々あり、懐中電灯を持って追いかけてくるシーンなんて最高!ニヤニヤしてしまう~!
そしてウンソプが山で暮らしていたという事実。
さらにヘウォンの父親を殺したのは叔母だったという事実。
この二つの事実が辛くて痛くて。
ウンソプが何度も山に登ってしまうのも、叔母ミョンヨが目の痛みに耐えてしまうのも、悲しいけれど理解できる。
ウンソプがミョンヨの事で、「一生悩みを打ち明けない人がいる。孤独でも孤独ではないと言い孤独なのがむしろ良い人、一人が家族より良い人」というようなセリフを言います。
それはヘウォン以上にウンソプの方がミョンヨの事を理解していて、深い傷を持った者同士、ミョンヨに自分を重ねて出た言葉。このドラマでは言葉の一つ一つが心に刺さりました。
心に傷を抱えた人達が、この雪の田舎で徐々に心が溶けていく…そんな素晴らしいドラマに本当に大満足なのですが…。
15話でややテンションが下ってしまいました…。
叔母の真実を知ったヘウォンがウンソプと別れてしまう。
…って、別れる必要ある⁉と、モヤモヤMax!!
それ以前から、ウンソプが「いつか去ってしまうのは理解している」と日記に書いてしまうところとか、「何で~⁉引き留めようよ!」とジリジリしたのですが。
とにかく15話、16話はウンソプの押しの弱さ、物分かりが良過ぎる事(我慢し過ぎる事)が残念に感じてしまった。そこがウンソプの良い部分だと分かってはいるのですが、ドラマなんだから最後ぐらいはもっと強引になってよ~!と(^^;)
逆にその分ヘウォンの押しの強さも気になるようになり(汗)
最後の最後まで、抱きしめるのはヘウォンからで、ラストぐらいは熱くなるウンソプを見たかったのでした。
山頂のキスシーンは感情的で良かったのにね。
天気が良ければ訪ねて行きます OST
※映像には内容が含まれています
冬が見る夢のように/クァク・ジノン
時間のドア/ジョンヨプ
どの曲もこのドラマにピッタリ。穏やかで心地よくいつまでも聴いていたい。
まとめ
個人的にはラストのラブ部分だけ若干物足りない印象ですが、ドラマ全体の素朴な雰囲気やメッセージ性のある内容がとても良かった。また何度でも見たくなります。セリフの無いシーンでも表情や行動で心情が伝わる…そんな繊細さがいい。大きな事件が起きる訳でもなく、派手でドキドキするような展開も一切なく、ただ心の動きと共にゆっくり時間が流れるドラマ。なので好みは分かれるかもしれませんが、優しく心に響くドラマなので、癒されたい時に是非お勧めです。
(本記事内画像引用元全て:JTBC)