韓国ドラマ

椿の花咲く頃 感想|百想芸術大賞!カンハヌルが素晴らしい!

韓国ドラマ「椿の花咲く頃」を観ました。

田舎町に現れたシングルマザーを巡る人々のストーリー。ロマコメでありながらサスペンスもバランス良く盛り込まれたドラマです。




椿の花咲く頃 作品情報

 

公開年:2019年9月18日~11月21日

製作:韓国(KBS)

ジャンル:ラブロマンス、サスペンス、ヒューマン

脚本:イム・サンチュン「サムマイウェイ」

演出:チャ・ヨンフン「むやみに切なく」「キミはロボット」

話数:全20話

 

椿の花咲く頃 キャスト

  • オ・ドンベク役(コン・ヒョジン)
  • ファン・ヨンシク役(カン・ハヌル)
  • カン・ジョンリョル役(キム・ジソク)
  • ジェシカ役(チ・イス)
  • ノ・ギュテ役(オ・ジョンセ)
  • ホン・ジャヨン役(ヨム・ヘラン)
  • ヒャンミ役(ソン・ダムビ)
  • ピルグ役(キム・ガンフン)
  • クァク・トクスン役/ヨンシクの母(コ・ドゥシム)
  • ジョンスク役/ドンベクの母(イ・ジョンウン)

 




椿の花咲く頃 あらすじ

あらすじ
ケジャンで有名な田舎町オンサンに、ある日幼い息子を連れたシングルマザー、ドンベクが現れる。ドンベクは子育てしながら自立する為、オンサンでスナックカメリアの営業を始めるが、田舎町のおばさん軍団はシングルマザーという事で偏見の目を向け冷たい態度ばかり。そんな中、本屋でドンベクと出会ったヨンシクは一目で恋に落ちた。田舎臭いがストレートな愛情表現で徐々にドンベクの心を動かすヨンシク。その一方でカメリアの店内の壁に殺人犯からのメッセージが見つかり…。

 

椿の花咲く頃 感想(ネタバレなし)

まさかこんなに素敵なドラマだったなんて!!!
どうして今まで観ていなかったの⁉もっと早く観れば良かった!!

前々からNetflixを開く度に気になっていたものの、他の作品を観る事に忙しくて、タイミングを逃してしまっていました。いつも書いていますが、出来るだけ情報を知らずに見たいので、このドラマの内容も全く知らず、地味そうだな~という印象があって。

ただ、評価が高いのは目にしていたので、いつか観ようと思って遂に観始めたのですが…

1話からドハマリ!

これは…他のドラマとは何か違うぞ、そう思い2日間徹夜して観ました(^^;)

それが先に進めば進む程、面白くて。笑えて泣けて心が温かくなるドラマ。

観終わった後も1週間、何度もリピして観続け、どっぷりこの世界にハマりました。

 

女手一つで息子を育てるカメリアの店主、ドンベク

田舎町オンサンに現れたシングルマザー。子供の頃に母親に捨てられ孤独に育ち、大人になってからも前恋人と別れ、女手一つで8歳の子供を育てている。美人で穏やかな性格の為、オンサンでは男性達の人気者だが、オバサン達からは差別を受け仲間に入れない日々を送っている。

オンサンに現れた美女、ドンベクを演じるのがコン・ヒョジン

正直なところ、1話ではまだドンベクというかコンヒョジンの魅力が分からず、地味に感じてしまったのですが、見ているうちに不思議な魅力に私まで惹かれてしまいました。

40歳目前(撮影時)とは思えないこの可愛らしさ。
どこか守ってあげたくなるような雰囲気が、まさにこのドンベクにピッタリ。

一見、ドンベクはふわふわしたキャラなので女性に嫌われやすいかも?と思いますが、なぜかコンヒョジンが演じると嫌味がない。

コンヒョジンって和久井映見さんに似ていますよね。声や演技の仕方まで似ている気がして、大人しそうでいて存在感があるところも。

本作では母親として、恋人として、娘として、色んな立場で表情を使い分け、繊細でありながら強さも見せるその姿がとても素敵でした。

 

オンサンの警察官、ヨンシク

オンサンの住人達は皆家族同然というヨンシク。方言丸出しで田舎臭いが、純粋で感情表現もストレート。ドンベクに一目惚れしてからは真っすぐにドンベクに愛情を伝え、ドンベクとの距離が徐々に近付いていくが、母親に交際を反対される。

そしてヨンシクを演じるカン・ハヌル!!

演技が上手過ぎる!表現力が半端ない!
何とも言えない表情をするので、私、完全にハマってしまいました、汗。

こういう表情豊かな俳優さんに弱いわ…。

このヨンシクを演じるのはカンハヌル以外考えられないですね。
まるで子供のようにストレートに感情を体全身で表現するそのシーンで、何度爆笑した事か。
可愛くて面白くてカッコ良くて、本当にヨンシク役がハマっていました。

第56回 百想芸術大賞 男性最優秀演技賞!おめでとう!

 

田舎町の温かさが溢れている

このドラマを観ていると、愛の不時着の北朝鮮シーンと重なります。(女優さんが被っているというのもありますが)

田舎でよそ者を受け入れない住人達。だけどじっくり付き合ってみると人情厚く、いつの間にか家族のように団結していく。みんな愛すべきキャラクターでその世界はどこか現実離れしたファンタジーな雰囲気。

町全体の風景や、ドンベクが営業するカメリア、周囲の建物などもレトロ感が溢れ、設定は2019年なのにとても懐かしさを感じます。


▲こういう背景の色合いが素敵!

 




脇役がいない!

このドラマで最も感じたのは、脇役を脇役に感じない事。

どの登場人物もその人の背景や過去、抱えた感情をしっかり表現されている為、どのキャラクターにも感情移入が出来ました。

特に私のお気に入りはこの二人!

脇であるはずの存在で、こんなに素敵なカップル!なかなか無いです。
この年齢でこのお顔(失礼!)のお二人なのに、とても可愛くてこの夫婦のストーリーからも目が離せません。

オ・ジョンセssi 第56回 百想芸術大賞 男性助演賞!おめでとう!


▲ジョンリョルの妻とその母親

こういった普通のドラマなら完全に添え物的な役の人達まで、一人一人その心情を映し出しているので、なんて丁寧に作られたドラマなんだろうと感じます。

 

ロマコメとサスペンスが絶妙なバランス

このドラマは明るくコメディタッチな中でラブストーリーが進んでいきますが、それと同時進行で連続殺人犯に狙われるというサスペンスも絡んできます。

そのバランス、組み立て方が絶妙に上手い!

サスペンス部分も重過ぎず、このドラマのロマコメ部分を壊す事なく、むしろ全体を底上げしている印象。伏線回収も素晴らしく、後半に向けてどんどん面白くなり、最後まで感情を持っていかれたドラマでした。

コメディ、ラブロマンス、サスペンス、ヒューマン、と様々な要素が盛り込まれているのにこれだけまとまっている完成度の高いドラマに感動しかありません。

 




椿の花咲く頃(ネタバレあり)

↓以下ネタバレあり

 

父と息子

この二人の関係も見どころでした。


ドンベクの元恋人でピルグの父親でもあるジョンリョル

どうしてもこういう設定だと、悪役になってしまいがちな元恋人役ですが、これがジョンリョルも憎めない良い人なんですよね。

ピルグが父親が自分だと気付いていると分かるシーンなんて本当に切なくて。

ピルグ役のキムガンフンくん、演技上手過ぎるやろ~~!
子役にありがちな「演技してます」風に見えず、子供らしさがありつつ我慢している姿とか本当にまさに8歳の子供そのもの。

「僕だけいればいいって言ったのに」と言ってドンベクに訴え泣くシーン…コンヒョジンが霞んで見える程凄かった。

 

二人の母親

そして強烈な印象を残したこのお二人も。


▲左)ヨンシクの母、右)ドンベクの母

ヨンシクの母は息子に過干渉で口出しし過ぎ。一方ドンベクの母は娘を捨てた過去があるのですから母親失格と言われても仕方がない。

そんな正反対とも言える二人ですが、それぞれの方法で子供への愛情を表現しています。

どちらのお二人も良かったですが、ドンベクの母が最初は何が目的で現れたのか分からずどこか不気味で、そのうち母としての気持ちが分かってくる過程が切なかった。演じているイジョンウン表情が読めない表情が上手いなぁ…と唸りました。

 

こんな素敵なプロポーズ

そしてこれを書かずにはいられない!

このシーン。

え?疲れた?もうやめた?遂に別れちゃうの?

と思わせてからの、まさかのプロポーズ。

これはやられちゃうわ~~!

この時のカンハヌルの表情の素敵さったら、もう!何度リピした事か、笑。

もちろん脚本が上手いのですが、それにしてもこの表情があってこそのシーンですよね。こんな最高のプロポーズ、今まで見た事ないと思う程、本当に素敵でした。

素敵過ぎて続きの表情↓

カンハヌル沼にハマるの決定。

 

連続殺人犯は…

後半までパク・フンシクが犯人なのか?それとも父親なのか?このミステリー要素も最後の最後までどんでん返しがあり、ある程度の犯人予想がつきつつも面白さが落ちる事はありませんでした。

さらにこんな殺人犯の親子関係にも父親は息子を何とか守ろうとしていた…というヒューマン要素を入れてくるあたり、このドラマのブレない人間愛を伝えようとしている姿勢を感じます。

 

幸せになって欲しかった

捨てキャラがいないこのドラマ。

観終わった後には犯人以外の事は全員好きになってしまいます。

そんな中でもこのヒャンミも良かった!

ヒャンミとドンベクの繋がり。
そしてヒャンミと弟の関係など、ヒャンミ自身にも色濃いストーリーがあり、彼女には幸せになって欲しかった!

これだけほっこり温かいドラマなのに、彼女を死なせてしまったのだけが残念です。
サスペンス要素を盛り上げる為には仕方なかったかもしれませんが、あまりにもヒャンミの人生が悲し過ぎて。

と思ったら最後に泣かせるカットが。

結婚したドンベクとヨンシクの部屋には、二人に娘が生まれたのだろうと思わせる制服がかけられていました。その名札は「ファン・ゴウン」

ヒャンミの本名を娘の名前にしていました。最後まで細やかで優しい脚本、言う事無しです!

第56回 百想芸術大賞

「椿の花咲く頃」は大賞脚本賞を受賞。

さらにこの作品で、

カン・ハヌルが男性最優秀演技賞
オ・ジョンセが男性助演賞

私はこのドラマを百想芸術大賞授賞式の1週間程前に観ました。それも期待感も無くたまたま。
観終わった後はこんな良いドラマを今更見るなんて、出遅れた感でいっぱいだったものの、このドハマリした気持ちのまま、百想芸術大賞の結果を見れたので、感無量…。

ある意味良いタイミングで観て良かったかも…と思っています。
本当に納得の受賞で嬉しい!!

椿の花咲く頃 OST

John Park/おかしな人

この曲を聴くとオンサンの街並みや住人達の笑顔が目に浮かんできます。

 

 

椿の花咲く頃 感想|まとめ

これは私の中で1位2位を争うドラマとなりました。

とにかくトータルバランスが素晴らしくてどこを切り取っても欠点が見当たりません。
こんなに素晴らしいドラマを見られて幸せ!

「椿の花咲く頃」はNetflixで配信中
本ページの配信情報は変更される可能性があります

(本記事内の画像引用元全て:KBS)