韓国ドラマ「アルハンブラ宮殿の思い出」を観ました。
ヒョンビン×パク・シネ主演のファンタジードラマ。
愛の不時着でヒョンビンにハマった私。その勢いでヒョンビン目的で観始めたこのドラマが意外に凄かった。
Contents
アルハンブラ宮殿の思い出 作品情報
▲このポスターですっかりロマンスだと思わされた私…
製作国:韓国
ジャンル:SF、ファンタジー、スリラー、ラブロマンス
W-君と僕の世界-)(イニョン王妃の男)
脚本:ソン・ジェジョン(演出:アン・ギルホ
話数:全16話
脚本家が「W-君と僕の世界-」のソン・ジェジョンという事で、この「アルハンブラ宮殿の思い出」もその奇想天外な発想、SFファンタジーな世界観がとても似ています。
アルハンブラ宮殿の思い出 キャスト
- ユ・ジヌ役(ヒョンビン)
- チョン・ヒジュ役(パク・シネ)
- チャ・ヒョンソク役(パク・フン)
- チョン・セジュ役(チャンヨル)
- ソ・ジョンフン役(ミン・ジヌン)
- チャ・ビョンジュン教授役(キム・ウィソン)
アルハンブラ宮殿の思い出 あらすじ・みどころ
あらすじ
ビジネスで韓国からスペインを訪れた投資会社代表。革新的なARゲームの暗号開発者を探す中、現地で古びたホステルを運営する韓国人女性と出会う。(引用:netflix)
みどころ
- 奇想天外な発想と展開
- ホラーのような恐怖と手に汗握る緊張感
- 現実と仮想を融合した映像が素晴らしい
- 一人芝居も多いヒョンビンの演技が上手い
アルハンブラ宮殿の思い出 ネタバレなし感想
私はいつもドラマを観る前、出来るだけ何も情報を入れないようにして観ます。それが良かった!
今回のこのドラマも何も前知識なく観たので、あるのはヒョンビン×パク・シネ主演と、ポスターの柔らかな二人の画像からくるイメージぐらい。
異国での静かなラブストーリーなのかな~ぐらいに思っていました。
ですが、観始めて度肝を抜かれました!
何この展開、この発想。想像と全然違った!
1話からすっかり釘付けです。
出来ればこのドラマは全く情報無く観る事をお勧めします。予告も観ないで~!
というか、今から観る人はこのブログもここから先は読まない方がいいです…書いておいて言うのもなんですが。
IT投資会社の代表 ユ・ジヌ
このドラマでユ・ジヌを演じるのがヒョンビン。
愛の不時着では世の女性達を虜にした将校役でしたが、今回はリーダーシップはあるものの、冷たく自己中心的な代表という役。ただ、ストーリーが進むにつれ、その性格や表情にも変化が出てくるのでそこも見どころです。
さらに全般通してほぼゲームの世界で戦っているのですが、かなりのシーンでVFX処理が行われている為、実際はヒョンビン一人だったり、何もない空間で演技をしているシーンも多いはず。でもそれを感じさせない迫真の演技で観ているこちらを恐怖の世界へ連れて行ってくれます。
グラナダで出会う チョン・ヒジュ
ジヌがグラナダでARゲームの開発者を探す中、出会うのがこのヒジュ。
ヒジュを演じるのがパク・シネですが、私はこの役のパク・シネちゃん、好きだったなぁ~。
観る前は、ベテラン過ぎて何の役をやってもパク・シネにしか見えない状態になる事を覚悟していたのですが、凄く自然にこのドラマに馴染んでいたように思います。
多くの愛を語らず、ただ視線だったり、走って追いかけたり…そんな健気なヒジュがとても良かったです。
ラブラインが少ないこのドラマですが、彼女が登場する事で女性目線からも感情移入しやすかったですね。
アルハンブラ宮殿の思い出 ネタバレあり感想
↓以下ネタバレあり↓
1話から面白い!
そしてストーリーですが。
いや、もう本当に1話からドハマリしました!
完全にただのラブストーリーだと思い込んでいたのですが、途中でよく分からない展開になり…。
突然馬に乗った兵士が現れる…。
これは一体どういう事?
もしや米ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」的なファンタジー?と思いきや、さらにまた違った方向に…
目の前にARゲームの文字が…。
え?SF??
この直後、「ログアウト」という文字が画面に出た瞬間、うわ~面白い!!とメチャメチャ興奮しました。
このシーンまでこれがゲームだという説明なく観ているので、ここで初めてそれが分かるのです。
さらにソウルからこの様子を見ているジヌの部下達がまた良くて。
この部下達の興奮した様子が観ている視聴者の気持ちを盛り上げます。
いや~、凄いわ、このワクワク感。
トラウマになる名曲
私は6話ぐらいまでのめり込むようにして観ました。本当に目が離せない!
▲ゲームの中で殺されたら現実に死んでしまったヒョンソク
この方がね~、本当に怖いのよ~っ!
「アルハンブラ宮殿の思い出」というクラシックギターの名曲が流れると、死んだはずのこのお方が現れるという、登場予告の曲になっています。
観ているこちらもこの曲が流れると、「また来た!」という恐怖に包まれ、そのうち曲を聴くだけで「勘弁してよ」という気持ちになってきます。すっかりトラウマ。
病室にいるジヌがヒジュに、ドアを「閉めろ!」と叫ぶところなんて鬼気迫り、完全にホラーの世界。
このシーン、怖いんだけど、やっぱりこのドラマは最高だわと思った瞬間です。脚本も役者もみんな上手い!
ヒョンソクを演じているパク・フンは、3話で死んでからは回想シーン以外は全くセリフが無いです。楽そうでいて意外と難しそう!
常に無表情で無言で、アルハンブラ宮殿の思い出の曲と共に現れるだけ。
さらにその度、毎回殺されて消える…何とも可哀想な役ですよね(^^;)
それなのにこれだけのインパクトと恐怖感を与えるパク・フンが凄い。
舞台はソウルへ
これは私の中でかなり上位のドラマになるかも⁉と期待した前半ですが、7話から舞台はソウルに移ってしまいます。
これが…残念!!
だってね…
全く怖くないのよ~っ(涙)
あのヒョンソクのホラー感を見習え!と言いたくなるぐらい、ふざけたキャラクターになってしまいました。
さらに一般市民が手軽に購入してこのゲームを使うようになり、画面に映る背景も現実的なソウル…という事から、一気に緊張感が解けてしまった感じ…。
もはやこのゲームもポケモンGOレベルに感じてきました(-_-;)
この街並みや風景も、ゲームの世界=非現実的という映像を作る為には必須です!
グラナダだからこそ、あの世界観が出た。
あの国だからARゲームらしさが出ていたのに、ソウルに帰ってきた途端、急に安っぽくなってしまいました。
予算の関係で仕方ないのかもしれませんが、もっとグラナダでのシーンを多くしてもらいたかった…。
ゲーム慣れしたジヌ
さらにグラナダから1年経過しているという事で、その間ジヌは何度もゲームにログインし、すっかり戦い慣れていました。
なのでゲーム中の危機感や恐怖が無くなってしまった…。
ただ、話が進むにつれ『ログイン 3494回目』などという凄い数字を見ると、ジヌがどれ程孤独に戦ってきたのかを感じて切なくなります。
回想シーンが多すぎる
そして、後半に何度も思ったのが、同じシーンの繰り返しが多すぎる事。
過去の回想シーンがやたら多く、それが少しずつ小出しにされたり、「それはもう観たよ」という同じシーンが何度も繰り返されるので、勿体なく感じます。
過去と現在を行き来するドラマは多数ありますが、このドラマは緊張感が売りでは?過去の映像を観ていても怖くも緊張もありません。
ストーリー上、ある程度は必要だとしても、やはりリアルな今のストーリーをもっとガンガン進めて欲しかった!
軸となるストーリーはとても良いのですが、前半と比べて失速感が否めません。
↑この二人は役にピッタリで良かったですけどねー。
ラブシーンは少なめ
このドラマでも一応ラブシーンがありました。
ですが少なめです。個人的には丁度良いバランスだったと思います。これ以上ラブが多過ぎたらどっちつかずな内容になってしまったと思うので。
ただ恋愛ドラマとしては観られなかったので感情移入も出来なかったです。ただ目の保養(^^;)
この二人は同志という方が似合うかも。
どちらかと言うと私は、ヒジュの妹ミンジュと会話している時のジヌの優しい話し方に胸キュンしてしまいました(^^;)
泣かせるジョンフン
ソウルに戻ったジヌでしたが、またその後でグラナダに行く事になります。ゲーム仲間となった秘書のジョンフンと共に。
やっぱり舞台がグラナダに戻ると一気に緊張感が増し面白いです!
ですがまさかのここでジョンフンが~~~っ!
死んでしまいます(涙)
何だか私、みんなの嘘のホギュを思い出してしまいました…。
こういう可愛い部下を死なせてしまう設定って多いのでしょうか。
そしてこのジョンフンが死んで終わりではない!
ジヌが危険な時に現れて助けてくれるという健気さ。ジョンフン~!!
彼の存在は癒しだったので、死んでしまうシーンは本当にショックでした。
最後まで怪しかった教授
この教授、何か隠しているんじゃないか、実は裏で何か目論んでいるんじゃないか…ずっとこの方の存在が不気味でどうなるんだろうと思っていました。
だけどジヌと同盟を結び、ヒョンソクの姿を見て怯えている姿を見て、あれ?ただの欲深くて臆病なオジサンってだけ?と拍子抜け(^^;)
最後の最後まで、ジヌを陥れようとする姿は最悪でしたが、自分の息子にとどめを刺されるという納得の結末で。
ラストに納得?不満?
そしてラスト。
これは観る人によって大きく感想が分かれそうです。
実際、不満の声も多かったようで…。
このバグ4を削除したというシーン。
ショック過ぎる…!やめて!ジヌは死なないで!
最後まで驚かされる脚本はよく出来ていると思いましたが、ジヌは死なせないで欲しいという感情の方が勝ってしまいました。
こんな形でジヌの死を受け入れられます?私…無理。
それも何と、ジヌを消したのがエンマ。
何故?バグを見つけたらエンマが殺すように設定しているとセジュが言っていましたが、ジヌってバグだったの?まだ生きている人間なのに?なぜジヌが消される必要があったのか…。
そして最後の最後。
ゲームの中でジヌは生きていた!という、この影が映ったところで終わりです。
ジヌはマスターの権限でゲーム内のどこかにいるのだと感じさせるラスト。
観終わった直後は、もうちょっと先までやって!ヒジュと再会させて!ジヌを現実世界に戻して!と、不完全燃焼な気持ちでした。
ですが時間が経過するにつれ、この終わり方で良かったような気もしています。
ジヌのバグの残骸は何だったの?
セジュはジヌを助けようとしないの?
マルコのバグはどうなった?
考え始めると気になる点は残っていますが、全てをハッキリ説明してもらえなくても、このどうなった⁉と思わされる終わり方もこのドラマらしいのかな…と。仮に全てが解明されてすっきりハッピーエンド…というのもありきたり過ぎて魅力が半減する気がします。
説明不足なのではなく、想像の余地を残した、そう受け取ります。ただやっぱり続編が観てみたいですけど。
アルハンブラ宮殿の思い出 感想|まとめ
とにかく前半が最高に良過ぎて期待値が上がり過ぎてしまったので、後半はやや失速を感じてしまいましたが、ドラマ全体としてはかなり好きです。
SFファンタジーが苦手な人は無理かもしれませんが、そうで無い限り他には無い斬新なストーリーになっているので、是非お勧めです。