「アンという名の少女」シーズン3を観ました。
カナダCBCとNetflixにより共同製作されたこのドラマ、今回のシーズン3で完結となりました。
モンゴメリの名作「赤毛のアン」の最新ドラマです。
Contents
アンという名の少女 作品情報
製作国:カナダ
ジャンル:ヒューマン・ファミリー
配信:Netflix
話数:10話(シーズン3)
2017年にシーズン1がスタートしたこのドラマ。
シーズン1は7話。
シーズン2は10話。
シーズン3は10話。
トータル27話でプリンスエドワード島の美しい風景が最新の映像技術で表現されています。
アンという名の少女 シーズン3 キャスト
アンという名前の少女 あらすじ・みどころ
あらすじ
シーズン3
16歳になり、顔も知らない家族のことを知りたいと思いはじめたアン。先祖探しをしながら、自分の心にまっすぐ向き合い、これから進むべき道を見いだしていく。(引用:netflix)
遂に最終シーズン。少し大人びたアンに恋のライバル登場⁉アンの両親はどんな人だった?ダイアナにも恋の気配…。原作には無い登場人物やオリジナルストーリーが繰り広げられるので新しいアンとして楽しめます。
ドラマ「アンという名の少女 」 について
登場人物のビジュアルが完璧
公開当初から言われていますが、このドラマの登場人物のビジュアルイメージが完璧です。
過去に数多く映画化、ドラマ化されている「赤毛のアン」ですが、今回の登場人物が最も原作のイメージに近いのではないでしょうか。
特にアン・シャーリー役のエイミーベス・マクナルティなんて、まるで本から飛び出してきたかのような印象です。
過去のアン達は可愛すぎたり、ふっくらし過ぎていたり…。
その点、エイミーベス・マクナルティは愛嬌があるけど美人という訳でもない、細身の体型、そばかすが似合う、芯が強そうな瞳…どれをとっても完璧です。
その他のマリラ、マシュー、ダイアナ、ギルバート、どの人物もイメージに近く、映像としては過去最高の作品だと思います。
ストーリーがオリジナル
ビジュアルが原作イメージに近い一方で、この「アンという名の少女」はかなりオリジナルストーリーの部分が多いです。
それを良しとするか悪とするか…人によって評価が分かれるところですが。
過去の映像化された作品に比べ、そして原作に比べ、重く暗いストーリーもあり、夢のプリンスエドワード島という雰囲気ばかりではありません。
偏見やいじめ、人種差別や奴隷社会、同性愛や女性の自立など、まさに現在社会に通じる問題が取り入れられており、現在版赤毛のアンという感じ。
感想(ネタバレあり)
↓以下ネタバレあり
今回のシーズン3、さすがにアンが大人びたなーという印象です。
主演のエイミーベス・マクナルティはシーズン3の撮影時で17歳ぐらい?シーズン1の時には14歳ですから、丁度成長期なのでシーズン通して成長する姿も楽しめました。
バッシュとメアリー
今回のストーリーの前半はバッシュとメアリーが多く登場します。
これがね~、悲しいながらも凄く素敵な夫婦なのよ。
メアリーが敗血症で亡くなってしまうのです。
生まれて間もない赤ちゃんと残されたバッシュ。
落ち込み途方に暮れるバッシュを周囲の人達が支え、アンやマリラも子育てを手伝う。
▲バッシュとギルバートの友情関係もいい!
それでもお節介なリンドはバッシュに再婚を勧め、子育てに限界を感じたバッシュは自分の母親を呼び寄せて孫の世話を手伝ってもらう。
だけどこの母親が奴隷時代の考えが抜けきらず、同居しているギルバート(白人)をご主人様扱いせずにはいられないという…この辺りも今までのアンではあり得ない描き方ですよね。
アンの両親を調べる
シーズン3ではアンが自分のルーツを探る為、両親の記録を調べに孤児院に行きます。
そこで過去の自分と向き合うアン。
昔自分を虐めていた同じ孤児だった女性が今もその孤児院で働いていた…。
これもこの「アンという名の少女」らしい、暗い過去と悲しさを描いたストーリーですが、私はここの部分は要らないかなーと思いました。
確かに「アンという名の少女」はオリジナルストーリーが良さでもありますが、あまり過去に囚われ過ぎると「赤毛のアン」のイメージから離れ過ぎてしまう。
オリジナルでも全くOKですが、それはプリンスエドワード島での新しい出来事にして欲しい気がします。
アンに恋のライバル⁉
そして今回の大きな変化と言えば、アンとギルバートの関係です。
ギルバートにまさかのお相手ウィニフレッド登場!
美人で明るく、ギルバートと親密になり婚約までしてしまうのです。
ギリギリまでウィニフレッドと結婚するべきか、アンへの想いを貫くべきか迷うギルバート。
▲迷ったあげく、アンに自分との可能性があるのか探りに行くというシーン。
このシーンでは二人の恋心が強く表れていて観ていてもドキドキします。
アンとギルバート
後半、アンとギルバートの関係は急展開を見せていくのですが、互いに手紙を書くものの、読まれる事なくすれ違って行く様子が面白い!
ギルバートがアンの部屋に告白の手紙を残したものの、それを見つけたアンが「別れを手紙で伝えるなんて!」と勘違いしてビリビリに破って捨ててしまうシーンなんて、
「え?そうなるの⁉」
と、爆笑してしまいました。
この辺りの展開がスピード感もあり、凄く楽しめるお話になっています。
ただ、本当にオリジナルですよねー。
原作ではもっとゆっくり愛をはぐくむアンとギルバートですが、今回のシーズン3ではまだ大学に入る前だというのに、既にお互い告白し、両想いになります。
シーズン3で打ち切りだという事もあり、後半は強引感が否めませんが、これはこれで可愛い展開だったかな…と私は思いますけど。
ダイアナの恋のお相手
シーズン3ではダイアナが恋に恋したかのようなお相手が出来ます。
それはカスバート家で下働きをしているジェリー。互いに意識し合い、そのうち二人は密かに会うようになる。
ただやっぱり身分違いの恋って事でしょうか。
ジェリーは本気だったものの、ダイアナの方は本気では無かったようで、最終的にジェリーに別れを告げる。
いや~、こんな展開も今風というか。
ダイアナ、弄んだだけだったの?と、ダイアナのイメージを落としかねないですよね(^^;)
原作とは別物として観る
そんな「アンという名の少女」もシーズン3で打ち切りという事で、これで完結になってしまいました。
少し寂しいですが、私はこのぐらいで終了が丁度良かったかなーと思います。
この「アンという名の少女」は新しいドラマで「赤毛のアン」と別物として観れば十分楽しめるドラマです。
斬新さもあり、映像も美しく、1話ごとに面白いストーリーが詰まっているので「赤毛のアン」を知り尽くした人でも「先が読めないアン」として楽しめると思います。
ただ、「やっぱり原作に忠実にして欲しい!」という熱烈な赤毛のアン信者の方には受け入れ辛いかもしれないかな。
赤毛のアンの映像化作品
この「アンという名の少女」以外にも、赤毛のアンは数多く映像化されています。
ミーガン・フォローズ主演
やっぱり有名なのがこちら。
私も「赤毛のアン」と言えばこの映画を思い出します。今でも一番好きなアンはこの作品かな。
登場人物の一人一人がどうこうと言うより、映画全体の雰囲気が原作の良さを伝えている気がするのです。
赤毛のアンのファンからも評判が良かったこの映画。後で続編となるアンの青春、アンの結婚も映画化されていますが、どれも完成度が高く私はとても好きな作品です。
エラ・バレンタイン主演
あと、新しいところではエラ・バレンタイン主演の映画化もあり、これも続編を含めると3作品。
↑こちらは3部作がセットになっているのでまとめて観る事が出来ます。
まとめ
有名過ぎる原作なので、自ずと期待値も上がってしまい、制作側も大変だと思いますが、このドラマに関しては良い意味で原作とかけ離れていて、原作には無い良さがあります。
特に「赤毛のアンのドラマなんて今更古臭いわ」と思っている方にはお勧め。
シーズン3で完結なので手軽に観れるのも良いと思いますよ。
アン好きには絶対お勧めなのが「こころ呼ぶとき」是非こちらも観て欲しい!