韓国ドラマ「私の解放日誌」(原題:나의 해방일지)を観ました。
「マイ・ディア・ミスター」のパク・ヘヨンが脚本という事で、それなりの重さを覚悟しつつ見ました。
Contents
私の解放日誌 作品情報
私の解放日誌 キャスト
- ヨム・チャンヒ役(イ・ミンギ)
- ヨム・ミジョン役(キム・ジウォン)
- ク役(ソン・ソック)
- ヨム・ギジョン役(イ・エル)
私の解放日誌 あらすじ
単調な生活にはもううんざり。代わり映えしない毎日から抜け出したいと願う3人のきょうだいが、自由と生きがいを求めて奮闘する姿を描く。(引用:Netflix)
私の解放日誌 感想(ネタバレなし)
正直なところ、4話ぐらいまでグダグダしながら見ました。
これ…何が言いたいの?
物語の本筋が見えない…。
いつ面白くなるんだろう…ずっとこのままの暗くて静かな雰囲気なのかな…。
確かに「マイ・ディア・ミスター」と似た雰囲気ではあるものの、本作は何だか最初はどの登場人物にも魅力が感じられず、マイ・ディア・ミスターみたいな緊迫感も無く、う~ん…という感じ。
全く集中出来ず、4話までは適当にながら見していた私。
これは私にはついていけないと思い、そろそろリタイアしようかなと思った5話。
そこで少しずつ火が付き始めました。
心に刺さるセリフ。
なぜか気になる彼らの行く末。
徐々に徐々にこのドラマに引き込まれていきます。
気付いたら画面に釘付けになり、セリフの一言一言を聞き逃すまいとしていました。
最後まで見終わった後も、「凄く良いドラマ!」と絶賛したり誰にでも勧めたい!とまで思えるドラマではなかったけど、ただハマる人にはかなりハマるドラマだと思うし、同じような他のドラマが無い唯一無二のドラマという気がします。
長男チャンヒ(イ・ミンギ)
結果から言うと、私はこのドラマで一番良かったのがイ・ミンギ。
以前から好きな俳優ではありますが、今回特に見直したというか、改めて演技力と魅力を感じました。
元々クールでカッコいい役どころが多いイメージがあるのですが、今回は素朴でイケてない田舎の息子という役。性格は優しく明るいものの、少し抜けていて笑いを誘う。
って、こういう役、ミンギさんのイメージじゃなかった!
でも凄く良かったです。チャンヒという役が。
チャンヒと父親の関係や、その葛藤などがリアルで、それでいて思わず笑ってしまうぐらい時々猛烈に可愛くなるチャンヒ。車を借りるシーンが最高!
次女ミジョン(キム・ジウォン)
で、中心人物である次女ミジョン。
キム・ジウォンは綺麗だし演技も安定して上手いし、嫌いではないのに個人的にはなぜか最近ドラマでは惹かれない。アスダル年代記、都会の男女の恋愛法…などと比較すればこの本作は良かったかな、と思いますが。
ただ、このドラマでの数々のミジョンが発する言葉がとても心に響きます。
私が5話で「このドラマを最後まで見たい」と思ったのもミジョンのセリフでした。
別の生き方をしてみよう
人を好きになってみよう
何の幸せも感じられない女性が、少しずつ踏み出していく姿とそのセリフが心に刺さりました。
長女ギジョン(イ・エル)
長女を演じるのがこのイ・エル。
イエルと言えば、やはりトッケビを思い出す人が多いと思いますが、私は「悪魔がお前の名前を呼ぶ時」も印象的です。
この長女のギジョンがね~、すっごく性格が悪い捻くれた人で。笑
最初は何にでも喧嘩を売るような人に見えて、全く好きになれず…。
なのですが、見ているうちにどんどん素顔が見えてきて、後半には可愛くて応援したくなる!私はこのドラマではチャンヒとギジョンが好きでした。
ク(ソン・ソック)
それでこの方ですよね~、はい。
ソン・ソックにハマった人続出とか。
確かに見れば分かります。
あの雰囲気、やさぐれ感、立ち姿から表情まで、なかなか真似できない魅力があります。
何とも言えないですよね、あの人を見る時の目つきとか、首の曲げ方(!)とか。
私はそこまで彼にハマらなかったのですが、ただこのドラマはソック氏がいてこそ!
彼が醸し出す雰囲気がドラマ全体の空気を作っています。
個人的には前半のク氏が苦手で、「挨拶されたら返事しろよ~」とか、「酒をやめなさい!」とか突っ込んでました。汗
私の解放日誌 感想(ネタバレあり)
後半にいくにつれ、前半には感情がよく理解できなかった3きょうだいの気持ちが伝わり、ストーリーも加速していくのでどんどん引き込まれました。
重くて哲学的なところがあるドラマですが、時々笑いを入れてくる所も良かった。
特に私のお気に入りは、アボジが必死に車でバトルを繰り広げるシーン。
いや~笑ったわ~癒された!
普段仏頂面しているアボジの必死な顔の可愛い事!
ギジョンが振られた時の為に転ぶ計画を立て、それに強力するチャンヒ、そして失敗…というシーンも見ていて恥ずかしいような、微笑ましいような。
そういうシーンが間にあるからこそ、重いシーンでもあの家族に感情移入するようになりました。
ラストは…
このドラマらしいと言えばそうなのかな?
個人的にはチャンヒのラストは最高、ギジョンもまずまず、でもミジョンとク氏のラストだけはちょっと中途半端かな~。
あれで二人は幸せになれるの?ク氏のアル中はどうなった?もう少し安心できる先まで見せて!という不完全燃焼が残りました。
まとめ
思えばマイ・ディア・ミスターの時も同じでしたが、最初はよく分からない、つかみどころが無いドラマ。でも見ているうちに徐々に気になってきて、最後には画面に釘付けになって耳をひそめて言葉を聞いてしまう。パク・ヘヨンの脚本はそんな魅力があるように思います。評価が高いドラマのようですが、万人受けするというより、少し心が疲れた人や、癒されたい人などには響くドラマだと思います。